名古屋・伏見の和菓子処「むらさきや」へ。「水羊羹」が有名ですが、水羊羹がおいしいということは”あんこ”がおいしいということ。
近くの御園座の差し入れに、お茶席に、オフィス街で「大事な商談」の手土産に使われている、知る人ぞ知る名古屋の名店なんです。
こちらの記事では購入した5つの生菓子と、店舗奥の隠れ家的な茶室の様子をご紹介しますね。
お店は伏見・御園座近く

お店は伏見の御園座近く、オフィス街の真ん中にあります。
派手な看板もなく、玄関上に「むらさきや」と書かれているだけの簡素な佇まい。立派な蘭の花が老舗の格式を感じさせます。
初訪問は少し敷居が高い気がするかもしれませんが心配はありません。「営業中」の札を確認して中に入りましょう。
京都や東京の老舗にも負けない、名古屋の隠れた最高峰
1928年(昭和3年)創業の「むらさきや」。
名古屋の街が古くから大切にしてきた「茶の湯の文化」と、武家社会から続く「職人の美意識」が、この店には色濃く息づいています。
最大のこだわりは、「その日一番美味しい状態でお菓子を届ける」こと。
作り置きをせず、手間を惜しまぬ職人技で仕上げる生菓子はまさに芸術品です。お店は増やさず1店舗の手技で品質管理を徹底するその姿勢は、「完璧」を求める職人の矜持そのものです。
京都や東京の名店に引けを取らないクオリティの和菓子を、伏見のオフィス街で誰もが手軽に味わえる。これぞ、名古屋の街が育てた至高の和菓子体験です。
店内の様子と雰囲気

入って目の前のカウンターには贈答用の箱が積まれ、季節の和菓子は宝石のようにひっそりとショーケースに並んでいます。
和菓子
和菓子は「生菓子」と「半生菓子」があります。昔は半生菓子は日持ちするよう作られていたそうですが、現在はどちらも日持ちは3日間で、大きさが違うだけとのことです。
生菓子

季節ごとに5種類ほどの生菓子が並びます。

いくたびに種類が変わるので通いたくなりますね。

こちらが「中生菓子」、3~4種類ほどが並ぶようです。

迷った時にはスタッフさんに伺うと説明してくれますよ。
2026年5月時点での価格は生菓子378円、中菓子216円です。現在の価格については店頭にてご確認くださいませ。
伝統の羊羹ラインナップ

- 錦の友(小倉)・・2,700円税込
- 昔の友(黒糖)・・2,700円税込
- 煉羊羹(備中白小豆)・・2,800円税込
- 水羊羹(一本)・・2,160円税込
※2026年5月時点の価格です。現在の価格は店頭にてご確認くださいませ。
「水ようかん」は、毎年3月中旬〜9月中旬頃までの期間限定販売
おすすめの涼やかな生菓子5点実食レポ!

今回は売場に美しく並んでいた初夏の生菓子5種類を購入してきました。

包装紙はすっきりとしたシンプルなデザイン。あくまで主役は和菓子なのかしら。
道明寺「くらま」(上りあん)

初夏の爽やかな季節感を纏った、みずみずしい本物の笹の葉で丁寧に巻かれた一品。

笹の葉をそっと開くと、中からは艶やかでふっくらとしたお米の粒が立つ道明寺が現れます。

中に詰まった特製のこしあん(上りあん)がなめらかで、まわりの道明寺のもっちりとした粒感とあいまって絶妙な味わいです。
村雨「早苗」(小倉あん)

「早苗(さなえ)」という風情ある名前の通り、五月の水田に青々と育つ稲を思わせる美しい若草色の和菓子です。

わたしは「村雨(むらさめ)」生地が大好物なのでこれは嬉しい。風味豊かな粒あんと、ホロホロとしつつもしっとりとした生地の組み合わせもよいですね。
求肥「鮎」(大島あん)

丸い和菓子の上に、清流を勢いよく飛び跳ねる若鮎の姿が焼き印されています。

コクのある黒あんの風味と、求肥(ぎゅうひ)のもっちりとした食感。甘すぎず上品なあじわいです。
葛製「みぞれ」(上がりあん)

夏らしい葛まんじゅう。涼しげな透明感があり、ぷるんぷるんでみずみずしい。

先ほどの道明寺の「くらま」に使われていたあんこよりも、こしあんは水分量が多くなめらかに仕上げているようです。
食べる前にほんの少しだけ冷蔵庫で冷やしていただくとより一層美味しくいただけますよ(冷やしすぎると葛が白く固くなってしまうので、食べる直前の15〜30分ほどがベストです)。
わらび餅(小倉あん)

ぷっくりと丸く愛らしい形に成形され、香ばしいきな粉が優しくまぶされた特製のわらび餅です。

わらび餅の中身は、贅沢な小倉あん(粒あん)。本わらび粉を使った生地は弾力性がありつつ、柔らかくなめらかです。
名古屋を代表するわらび餅の名店「芳光(よこう)」や「川口屋(かわぐちや)」に並んで「むらさきや」のわらび餅も絶品です。


5つの生菓子どれもが、甘さは上品に優しく控えめながら、厳選された素材のよさを感じられるお味でした。
雅な茶室でお抹茶とできたての和菓子を
「むらさきや」のできたての和菓子を奥の茶室でいただきます。
スタッフさんに「こちらでいただきます。」と伝えて好きな和菓子を選び、先にお会計をすませます。

広い売店スペースにも椅子やテーブルが並んでおり、てっきりこちらでいただくのかと思ったら、奥の部屋へと促されました。
奥へと進むと突き当りにテーブルと椅子が見えます。左は厨房のようで結構広い店舗ですね。

まあまあ、オフィス街の真ん中にこのような風情ある茶室が隠れていたとは。

お部屋にはゆったりとテーブルは4つ。低めの椅子とテーブルもおしゃれです。

お店のあちこちには生花が活けられ上品ですね。

突き当りの窓の向こうには小さな中庭の庭園。一歩出るとすぐ横に車が行きかっているとは思えない静寂さです。

お抹茶を点てる音がほのかに聞こえ、しばらくするとお抹茶と水ようかんが運ばれてきました。

出来立ての水ようかん、つるんと気持ちの良い口当たりです。

2026年5月にうかがった時には抹茶と生菓子2つで1,500円くらいでした。
↓むらさきやの水羊羹の紹介はこちら↓↓

↓秋限定の栗蒸し羊羹もおすすめ↓↓

駐車場は?

伏見エリアで無料駐車場も完備、少しわかりにくいかもです。本当にありがたいお店ですね。
おわりに
お買い物中、私の前に並んでいた先客のビジネスマン風の男性は、両手に大きなむらさきやの紙袋をたくさん抱えてらっしゃいました。大事な取引先の手土産でしょうか。
別日にはお着物姿の非常に品の良いご婦人が慣れた様子でたくさんの生菓子を注文し「後から車で取りに来るから、包んでおいてね」と颯爽と帰って行かれました。
近くの御園座での公演の差し入れにもよく使われているとか。まさにオフィス街の隠れた名店といったところですね。
※ 記事の情報は公開日時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。
店舗情報&MAP
<店舗情報>
むらさきや
住所:愛知県名古屋市中区錦2-16-13
アクセス:地下鉄伏見駅から徒歩3分
>>Googlemapで場所を確認する
電話:052-201-3645
営業時間:月~金 9:00~17:00
土 9:00~15:00
定休日:日曜・祝日
駐車場:有
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