『あいたて博』行こう!レトロ建築おすすめ20選、一般未公開建築も

まとめ

「あいたて博(あいちのたてもの博覧会)」はご存知ですか? 毎年秋に開催されている愛知県の建築祭で通常は一般公開されていない建築も内部までできる建築好きにはたまらないイベントです。

千種の「昭和塾堂」や丸の内「伊勢久」や「愛山居」などイベント以外では内部見学不可な建築、通常一般公開されていないエリアを特別見学できたりします。

こちらの記事では今まで参加したおすすめの建物をご紹介、「プレミアム公開」は有料ですが無料で見学できる建物もあるのでぜひ参加してくださいね。

プレミアム公開

名古屋市市政資料館

1922年(大正11年)に建てられたネオ・バロック様式のレンガ造建築物、ドラマのロケ地や写真撮影として大人気。

エントランスの階段を上がると圧巻の中央階段とステンドグラスの圧巻の空間。

「旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所庁舎」が保存、公開されており国の有形文化財として指定されており大正から昭和初期の裁判の様子を再現展示している。

<施設情報>
名古屋市市政資料館
住所:東区白壁一丁目3番地

豊橋市市公会堂

1931年(昭和6)竣工、2階へ続く大階段に5つのアーチが印象的、左右の柱の上の幾何学模様の半球ドームをそれぞれ4羽の鷲が囲んでいる。

豊橋市のメインストリートに面しており、街のシンボル的な存在。

館内には昭和天皇を迎えた貴賓室がそのまま残されており、ロケ地や撮影スポットしても人気になっている。

<施設情報>
豊橋市公会堂
住所:愛知県豊橋市八町通二丁目22番地
アクセス:豊橋鉄道「市役所前」下車徒歩1分

豊橋ハリストス正教聖堂

1913年(昭和2年)竣工、ロシア・ピザンチン様式の木造聖堂は重要文化財となっている。

戦禍を逃れて120年を超えて存在する教会は2021年~2024年にかけて全面的補修され、現在はあいたて博などイベント時だけ一般公開されている。

聖堂に入ると正面には要所に金粉を配したロココ調の優美な聖障に目を奪われる。 創建当時にロシアから取り寄せたガス燈やシャンデリアも圧巻。

<施設情報>
豊橋ハリストス正教会
住所:愛知県豊橋市八町通三丁目15番地
アクセス:豊橋駅より路面電車「市役所前」下車徒歩3分

鳳来館&料亭菊水

1925年(大正14年)に大野銀行本店として竣工、戦後は東海銀行時代などを経て豊川信用金庫鳳来支店三河大野出張所として使用され2006年に閉館。

店内には昔使われていた金庫、町内で便利に使われていた古い電話などが残されている。

1階はカフェになっておりノスタルジーな雰囲気を味わえる。

2階のホールはレンタルルームとして使われており、使用時でなければ見学も可能だそう。

竹島夢二のコレクションを集めた展示室は無料で開放されていますよ。

鳳来館お隣の大正時代に建てられた料亭、それぞれの部屋は独立しており誰にも合うことなく出入りができる構造で、商人たちの取引や逢引に使われたのではないかと言われている。

外壁の鏝絵や凝った窓枠など、粋な職人の技が随所にみられる見応えある建物。

<施設情報>
大野宿美術珈琲鳳来館
住所:愛知県新城市大野字上野17-2
アクセス:JR飯田線「三河大野駅」徒歩10分

蒲郡クラシックホテル

1934年(昭和9年)竣工、城郭を象った和と洋が融合した和洋折衷の美しいデザイン。

昭和・平成・令和と、高台の美しいホテルを保存するために多くの人に守られてきたクラシックホテル。

あいたて博では宿泊エリアやスイートルームの見学もさせていただき、メインダイニングでランチもいただきました。

<店舗情報>
蒲郡クラシックホテル
住所:愛知県蒲郡市竹島町15-1
アクセス:名鉄蒲郡駅徒歩20分

昭和塾堂

1929年(昭和4年)竣工、愛知県が昭和改元の記念事業に青年層の教育・育成施設として建設。

日本建築に西洋古典建築の様式を取り入れており、真上より見ても横から見ても「人文字形」に見える独特なデザイン。 中央の八角形の尖塔が印象的である。

<施設情報>
昭和塾堂
住所:愛知県名古屋市千種区城山町2丁目90-1、90-2
アクセス:地下鉄東山線「覚王山駅」徒歩7分

名古屋市エリア

中産連ビル

1963年(昭和38年)竣工、グラデーションのグリーンのタイルにランダムに配置された窓が個性的でファンも多い近代建築物。

屋上は別荘のような反った屋根の部屋が建っており、通常は見学不可だがイベント時に屋上にでられるのも魅力。

<店舗情報>
中産連ビル 本館
住所:愛知県名古屋市東区白壁3-12-13
アクセス:基幹バス「清水口」停 徒歩約3分、地下鉄名城線「市役所」駅または桜通線「高岳」駅 徒歩約15分、名鉄瀬戸線「清水」駅または「尼ヶ坂」駅 徒歩約5分

愛知県庁大津橋分室

1933年(昭和8年)に愛知信用組合連合会の建物として竣工、現在は愛知県庁大津橋分室として「戦争に関する資料館」として一般開放。

あいたて博のイベントでは裏の通用口や屋上も見学。

<施設情報>
愛知県庁大津橋分室
住所:愛知県名古屋市中区丸の内3丁目4−13
アクセス:地下鉄名城線「名古屋城」4番出口徒歩約5分、地下鉄桜通線・名城線「久屋大通」1番出口徒歩約8分、名古屋市バス「大津橋バス停」徒歩約1分

伊勢久

1930年(昭和5年)竣工の伊勢久株式会社の本社ビル、現在も外観はほぼ変わらず事務所として活用されている。

1階エントランスを入ったホールと1室を見学させていただいたが歴史が感じられる重厚な雰囲気を味わえた。

<施設情報>
伊勢久
住所:愛知県名古屋市中区丸の内3丁目4−15
アクセス:地下鉄名城線「名古屋城」4番出口徒歩約5分、地下鉄桜通線・名城線「久屋大通」1番出口徒歩約8分、名古屋市バス「大津橋バス停」徒歩約1分

名古屋エリア

名古屋陶磁器会館

1932年(昭和7年)竣工、外装は総スクラッチタイル、幾何学的なモチーフを随所にあしらいタイル好きには見所満載の近代建築。

昭和初期に最盛期を迎えた名古屋の陶磁器輸出産業を象徴する存在である。

<施設情報>
名古屋陶磁器会館
住所:愛知県名古屋市東区徳川1-1003
アクセス:地下鉄 桜通線「高岳駅」徒歩20分、名鉄瀬戸線「森下駅」徒歩15分

日本陶磁器センタービル

1934年(昭和9年)竣工「日本陶磁器センター旧館」、陶磁器会館らしく内外にタイルなどの陶磁器をふんだんに使用、3階大会議室のアールデコ意匠も見所。

あいたて博の見学では併設のイタリアンレストランのランチもセットになっており、ワイン倉庫になっている地下も見学。

<施設情報>
日本陶磁器センタービル
住所:愛知県名古屋市東区代官町39-18
アクセス:地下鉄桜通線「高岳駅」2番出口より徒歩6分

聖マルコ教会

1951年(昭和26年)竣工のかわいらしい赤い屋根の教会。

イベント時には名物のマドレーヌなども販売されている。

<施設情報>
名古屋聖マルコ教会
住所:愛知県名古屋市東区白壁1丁目32
アクセス:名鉄「東大手」駅徒歩7分、市バス「清水口」徒歩1分

日本福音ルーテル復活教会

ウイリアム・ヴォーリズが設計した1953年(昭和28年)竣工の教会。

西側内陣上部は十字架形の窓になっており、礼拝堂の正面に窓の十字架を配する。

<施設情報>
日本福音ルーテル復活教会(にほんふくいんるーてるふっかつきょうかい)
住所:愛知県名古屋市東区徳川町2303
アクセス:名鉄瀬戸線 「森下」徒歩5分

東海学園講堂

歴史ある名古屋中高一貫名門校「東海学園」の昭和天皇即位御大典記念の建造物、竣工は1931年(昭和6年)。

重厚にして華やかなファサードのデザイン、アーチのエントランスが印象的、100年近い歴史で多くの学生たちがここから旅立った講堂、使いこまれた床も感慨深い。

<施設情報>
東海学園大講堂
住所:愛知県名古屋市東区筒井1-202-4
アクセス:地下鉄桜通線「車道駅」徒歩10分、JR中央本線・地下鉄東山線「千種駅」徒歩15分、名鉄瀬戸線 「森下駅」徒歩12分

文化のみち二葉館

日本初の女優と謳われた「川上貞奴」と電力王と称された「福沢桃介」が、大正時代から昭和初期にかけて暮らした邸宅が移築・復元された。

ホールの華やかなステンドグラスはほぼ当時の姿で保存されており、他の部屋にも多くのステンドグラスを見ることができる。

電気王「福沢桃介」の邸宅として建物内部には当時としてはかなり珍しい電気装備が完備された豪奢な邸宅。

東尾張エリア

愛陶工会館(旧瀬戸陶磁器会館)

1935年(昭和10年)竣工、黄瀬戸のタイルやテラコッタなど、瀬戸ならではの素材がふんだんに使われた近代建築。

あいたて博の見学ではレトロな雰囲気の創建当時の姿を残す理事室、3階大ホールなども見学。

日本鉱泉

2021年(令和3年)に閉業した銭湯、創業は1931年(昭和6年)頃と思われる。

瀬戸らしく様々なタイルが使われておりタイル好きにはパラダイス、初和世代には番台やお釜ドライヤーなど懐かしい風景が残る。

<施設情報>
日本鉱泉
住所:愛知県瀬戸市銀杏木町34
アクセス:名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅」から徒歩5分

知多エリア

郵便局

1902年(明治35年)竣工日本最古の郵便局舎として登録有形文化財となっている「知多岡田簡易郵便局」。木造2階建ての洋風建築で明治の面影を残す。

一度は閉鎖されていたが地元の方の要望で現在は現役の郵便局。

<施設情報>
知多岡田簡易郵便局
住所:愛知県知多市岡田中谷8
アクセス:名鉄常滑線「朝倉駅」 から知多バス東岡田行「岡田バス停」 徒歩 3分

旧岡田医院(雅休邸)

竣工1929年(昭和4年)頃、大正ロマンを感じるメダリオンを配する旧岡田医院の診療棟、主屋を見学できる。

 主屋は応接室に使われていた洋室、和洋折衷の浴室など細部にこだわりを感じられる。

<施設情報>
雅休邸(まさやすてい)(旧岡田医院)
住所:愛知県知多市岡田開戸24
アクセス:名鉄「朝倉駅」下車、知多バス岡田線「大門前」下車、徒歩約3分、西知多産業道路「長浦IC」より5分
電話:090-4261-9468(貸しスペースお問い合わせ)
駐車場:有

久野家住宅(愛山居)

1925年(大正14年)竣工、伊勢湾東岸の丘陵地に建つ洋館と和館を持つ郊外住宅。 洋館と丸石を積んだ門は西村伊作が設計し登録有形文化財。

<施設情報>
久野家住宅(愛山居)
住所:愛知県東海市加木屋町愛敬83
アクセス:名鉄「南加木屋駅」徒歩7分

さいごに

3年ほどかけて回った「あいたて博」でおすすめ建築をご紹介しました。

一般公開されていない建物は見学できるチャンスなのでぜひ足を運んでみてくださいね。

*2025年10月現在

記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。

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