『明治生命館』一般無料公開の2階部分を見学、1934年竣工近代建築

東京レトロ巡り、見学を再開した国の重要文化財「明治生命館」へ。

何度か前を通りましたが中に入るのは初めて、同じ建物内「静嘉堂文庫美術館（せいかどうぶんこびじゅつかん）」も一緒に観覧してきました。

どちらも見応えたっぷり、「静嘉堂文庫美術館（せいかどうぶんこびじゅつかん）は要予約で入場料が必要ですが「明治生命館」は無料なのでぜひ見学してみてくださいね。

建物概要＆MAP

鉄骨鉄筋コンクリート造、地上８階地下２階建てのオフィスビルで、昭和５年に工事に着手、同９年に竣工している。
設計監理は岡田信一郎と弟の捷五郎の手による。
この種のビルは大正から昭和初期に多数つくられたが、この建物は列柱が建つ外観や顧客用の大空間を内部に持つ点が特徴であり、特に質の高い代表的な建築である。
明治期以降に洋風意匠を導入した我国の建築の一つの到達点とも言うべき建築であり、昭和期に建てられた建造物としては初めて指定されたものである。

文化庁・文化遺産オンライン参照

場所は？

場所はJR東京駅丸の内南口徒歩５分、JR有楽町駅国際フォーラム口徒歩５分と便利な場所にあります。

1934年（昭和9年）3月竣工、設計は岡田信一郎氏で最後にして最高の傑作と評価されています。

1997年（平成9年）5月、文化財保護審議会の答申によって、昭和の建造物として初めて国の重要文化財に指定。
2005年から２階部分と資料室が一般公開され無料で見学が可能です。

重厚な入り口部分。

「ロゼット」と呼ばれる花の装飾が華やかさを演出。

静嘉堂文庫美術館（せいかどうぶんこびじゅつかん）

まずは１階「静嘉堂文庫美術館（せいかどうぶんこびじゅつかん）」へ、要予約ですが混んでいなければ直前の予約で入場することができます。

国宝、重要文化財など多くの登用古美術品を貯蔵、日本の私立美術館ではトップクラスの質と量を誇るそうです。

美術館内は撮影不可なので待合室だけ撮影。

明治生命館見学

美術館の後は明治生命館2階へ、西エレベーターを利用しますがわかりにくいので受付で確認しました。

アンティークな操作盤のエレベーターで2階へ。

廊下

明るく開放的な吹き抜け空間、1階フロアを見下ろせます（1階は接客をされているので撮影不可）。

広々とした廊下。

ギリシャ建築のようなボタニカルデザインがあしらわれた柱は大理石、全部で28本あります。

天井には八角形のくぼみ。

「ロゼット」の装飾は入口と同じですね、圧巻。

メールシュート

各階から郵便物を直接当館できるメールシュートは米国カットラー社製。

当時はモダンだったのかしら、現在でも保険会社にとって郵便物は大事な通信手段ですね。

食堂

役員用の食堂に供えられた食堂エレベーター。

地下から食事を運び配膳していたそう。優雅ですねぇ。

組細工の床もすばらしい。

会議室

終戦後、連合国軍総司令GHQに接収され、アメリカご苦闘空軍司令部が置かれた日本生命館。

対日理事会の会場として使用され、アメリカ、イギリス、中国、ソ連の4か国の代表が集まったのがこの会議室、戦後日本の未来を話し合われ、ダグラス・マッカーサーもこの場で演説を行いました。

こちらのマントルピースは飾り物のダミー、部屋の雰囲気を壊さず機能性を持たせています。

階段

階段の手すりや壁は大理石、壁はイタリア産、階段のステップにはフランス産の2種類の大理石が使われています。

踊り場のアーチの窓には繊細なレースのように装飾がほどこされています。

応接室

応接室。

健康相談室

健康相談を受ける部屋。

執務室

執務室のひとつ、落ち着いた空間になっています。

南西隅応接室

ゲストを迎える応接室、豪華で華やか。

マントルピース。

他にも魅惑の調度品が。

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/meiji-seimeikan/

さいごに

無料で見学できる「明治生命館」、さほど期待はしていませんでしたが期待以上に見応えたっぷりでした。
手持ちのスマホでガイダンスも聞けますよ。

さらっと見て回るだけなら30分ほどで回れるので、お近くへ行ったらぜひ寄ってみてくださいね。

この後は2031年建替え予定の帝国ホテル本館ランデブーラウンジバーへ↓

2023年10月21日 『帝国ホテル ランデブーラウンジ バー』光の壁を愛でながらティータイム、2031年に建替え

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