名古屋・覚王山『揚輝荘 聴松閣』完全ガイド!大正ロマンの多国籍建築を徹底レポ

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名古屋に残る異彩を放つ近代建築『揚輝荘』。その中心的存在である「聴松閣」は、ロッジ風のべんがら色の外装が美しい、和洋折衷を超えた多国籍建築です。

最大の特徴は、仏教文化を背景とした日本とインドの融合を感じさせる独自のスタイルと「伊藤次郎左衛門祐民」が細部までこだわった意匠。

大正時代から昭和初期にかけて建てられた、建築ファンを魅了してやまないこの建物の魅力をご紹介しましょう。

建物情報&MAP

名称揚輝荘(ようきそう)
竣工大正から昭和初期
設計
見学一般公開(有料)
その他市指定有形文化財

揚輝荘は、松坂屋の初代社長である15代伊藤次郎左衛門祐民(いとうじろうざえもんすけたみ)が、大正から昭和初期にかけて別荘として建設した、名古屋の近代における郊外別荘の代表作です。
揚輝荘が建つ覚王山の丘陵地は、広さ約1万坪。池泉をめぐらすなど、起伏に富んだ地形や周囲の自然を活かすように工夫がなされています。最盛期には、歴史的・建築的価値の高い30数棟に及ぶ建物がありました。

揚輝荘公式サイト参照

アクセスは?

地下鉄東山線「覚王山駅」2番出口から徒歩10分ほど、住宅街の中にあります。

「揚輝荘(ようきそう)」とは?

揚輝荘(ようきそう)は、松坂屋の初代社長「伊藤次郎左衛門祐民」によって大正から昭和初期にかけて築かれた、名古屋を代表する歴史的建造物群です。

かつては1万坪もの広大な敷地に、30数棟の建造物と池泉回遊式庭園が広がる別荘として君臨していました。現在は北園と南園に分かれて保存されています。

この記事でご紹介する「聴松閣(ちょうしょうかく)」は南園にある地上3階・地下1階の迎賓館。ハーフティンバー様式の洋風な外観に対し、内部はアジア諸国の様式を取り入れた多国籍な意匠が施されています。

かつては各建物を結ぶ地下道があり、修行僧が通ったという逸話や、当時の国際交流を裏付ける歴史的背景が眠っています。

玄関

ハーフティンバーの外壁と、鮮やかな「べんがら塗り」が印象的な迎賓館は、昭和12年(1937年)に建てられました。

祐民氏が中国で買い付けたといわれる、南北朝時代の石像が玄関前で出迎え。

車寄せの天井照明は、角を隠した漆喰塗りの仕上げ。

床のガラスブロックは、地下道へ続く階段の明かり取りとしての役割も備えています。

これは2025年2月に初めて一般開放された地下道を見学して知りました。

石を積んだ壁にウッドの屋根。

玄関がまた凝っています。

玄関を入ってすぐの床は、大小の木を輪切りにして年輪を見せた「木口(こぐち)の寄木詰め」。まるで大理石のようになめらかな質感です。

旧食堂(1階)

晩餐会で客をもてなした食堂には、暖炉と床暖房(ヒーターボックス)が完備されていました。

食事を楽しんだ後に地下の舞踏室に移ってお酒やダンスを楽しんだそうです。

暖炉周りの装飾には、有名寺院の古代瓦がはめ込まれています。

「いとう呉服店」の店舗に掲げていた商標デザインを模した透かし彫り。 

「いとう呉服店」の商標を模した透かし彫りや、手斧(ちょうな)で仕上げた「名栗(なぐり)」技法の床など、職人の技が光ります。

廊下ホール

2階へ続く階段。

吹抜けホールの広々としたホール。

旧書斎(2階)

天井は船底天井、床は当時新建材プラスチックタイルで市松模様です。

四隅の書斎はステンドグラス調のガラス戸がついています。

旧応接室(2階)

暖炉のあるイギリス山荘風客間。

丸窓とソファーがおしゃれです。

旧寝室B(2階)

来客用に使われていた寝室、凝った雷紋の床。

暖炉の上には木鶏のモチーフ。

天井の鳳凰のモチーフなど中華風の装飾が施されています。

旧サンルーム(2階)

斜めに張った床、斜めからの照明と「斜」をテーマにした部屋で、バルコニーからは南館の庭園が眺められます。

こちらは廊下天井の吹き抜け、柵が見えるので屋根裏があるのでしょうか?

これだけ凝った建物なのでどんな造りになっているのか気になりますね。

聴松閣の真骨頂!地下に眠る「未知の世界」へ

地上階の美しい大正ロマンの意匠も素晴らしいですが、聴松閣の本当の驚きは「地下」にあります。合わせて読みたいディープな地下潜入レポはコチラからどうぞ!

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さいごに

文化のみち二葉館のような華やかさはないものの、重厚な木の温もりを感じる建物は細かなところまで凝った意匠で職人の匠を感じられます。

それぞれの床、暖炉のデザインを変えており、祐民氏のこだわりを感じますね。

記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。

施設情報

<施設情報>
揚輝荘 聴松閣
住所:愛知県名古屋市千種区法王町2丁目5−17
アクセス:地下鉄東山線「覚王山駅」2番出口から徒歩10分
入園料(南園 聴松閣):300円(2025年10月から450円)・中学生以下無料
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3)
開園時間:9:30 ~ 16:30

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