岐阜県大垣市のレトロな街並みを巡る旅。
今回のお目当ては、創業270年の歴史を誇る老舗中の老舗「御菓子つちや(槌谷)俵町本店」への巡礼です。明治時代に建てられた風情ある店構えをこの目で見るべく、足を運びました。
大垣銘菓「柿羊羹」だけでなく、美しくみずみずしい「みずのいろ」など進化しつづけている和菓子屋さんなのですよ。
御菓子つちやの店舗情報
【店舗情報】御菓子つちや(槌谷)俵町本店
【この場所の魂】
宝暦から270年続く「御菓子つちや」。明治時代に建てた俵町本店店舗は圧巻の建築美を誇ります。
大垣銘菓「柿羊羹」や美しく斬新な「みずのいろ」など、伝統と革新を併せ持つ老舗和菓子屋です。
宝暦5年から270年続く老舗
「御菓子つちや(槌谷)」は、宝暦5年(1755年)に大垣城下で創業し、270年以上の歴史を持つ老舗の和菓子店で大垣藩主の御用達でした。
代表銘菓は4代目店主が天保9年(1838年)に考案した「柿羊羹(かきようかん)」。地元特産の「堂上蜂屋柿(どうじょうはちやがき)」を使い、竹の器に流し込んだ羊羹は、大垣を代表する銘菓として全国的に知られています。
昔はたびたび岐阜の親戚から「柿羊羹」を手土産でいただき、柿羊羹に竹の香りが鼻に抜ける贅沢な味わいが子どもながらに大好きなご馳走でした。
近年では柿羊羹の技術を現代風にアレンジした、カラフルでみずみずしく美しい「みずのいろ」がSNSで話題に、先代からの先進的な気風を守り続けています。
美しさとハイカラを備えた明治建築
明治時代に建てられた俵町本店店舗について深掘りしてみたら大変興味深く面白いのでご紹介します。
明治のハイカラ精神が宿る「ローマ字の看板」
つちやの店頭には明治時代には非常に珍しかったローマ字が彫り込まれた看板が掲げられている。
創業から続く「新しいもの好き」な槌谷家の気質を象徴しており、職人が苦労して彫った跡が残っている。
英国製の輸入煉瓦で守られた「煉瓦造りのうだつ」
菓子工場からの出火を想定し、当時としては希少だった英国から輸入されたレンガを使用し、立派な卯建(うだつ)風の防火壁が造られました。
この堅牢な防火壁のおかげで、戦災による焼失を免れたと伝えられています。
守り継がれる格式
お待たせしました! それでは心痺れる俵町本店の明治時代の店構えを見てみましょう。

俵町の店舗は大通から入った路地にひっそりと、しかしながら堂々たる姿を構えています。

つちやは伝統の和菓子だけでなく、格式ある店舗も同じく守り続けているのですね。

惚れ惚れとするような店構え、かなりの部分で創建当時のまま残っているのではないでしょうか。

「卯建(うだつ)風の防火壁」ということはこちらの屋根に輸入煉瓦が使われているのかな。

「柿羊羹」の旧字体の下に「KAKIYOKAN」とローマ字体で書かれています、当時の大工さんには記号かなにかのように思えたでしょうね。
そして看板の上下に柿の実と葉が立体的に彫られた見事な装飾、まさに息をのむ見事な手技です。

そして入口引き戸の上に並んだ窓の摺りガラス模様、こちらもモダンな印象を受けます。

銅貼りの美しい形の雨どい、こちらの頑丈そうな白い壁も防火になっているのかしら。
つちやのお菓子
わたしは「柿羊羹」と「みずのいろ」くらいしか知りませんでしたが、店舗には多くの日常使いの和菓子が並んでいました。

こちらが大垣銘菓、つちや伝統の竹流しした「柿羊羹」。

こちらは手軽な竹を使わない「柿羊羹」、季節限定で「柿と檸檬羊羹」も並んでいました。

今風に1枚づつ個装パッキングされた一口サイズの柿羊羹も。

和菓子も洋菓子も庶民的なお値段で難で降り、つちやが地元の日常に寄り添い愛され続けてきたのだと実感しました。
2度目の訪問で岐阜市出身の方とご一緒しましたが、「葬祭には必ず”つちやのブッセ”が出てきて大好きだったのよ。」と購入していました。

そして柿羊羹の技法を活かした予約限定販売「みずのいろ」、今では季節限定カラーも出ているようです。見ためが美しいだけでなく食感も繊細で五感で楽しめます。

銘菓「柿羊羹」

銘菓「柿羊羹」(880円)、今回は竹流しではない方を購入。竹に流し込んだものは1,600円くらいから。

柿をギュッと濃縮した、ほどよい渋みと甘さがクセになる変わらぬ味わいでした。
こちらも十分においしいですが、あの独特な竹の香が鼻にぬける「竹入 柿羊羹」も久しぶりに食べたいですね。
大垣城もなか

大垣城を象った「大垣城もなか」(230円)、最中とあんこが別になっていてパリパリでいただけます。
麩まんじゅう

「麩まんじゅう(2個入)」(380円)、あんこななめらかで上品です。
※価格は訪問時(2025年6月)のものです
御菓印いただけます

御朱印ならぬ「御菓印」がいただけます。この時は1,500円以上で無料でいただけました。
銘菓の柿羊羹を描いたとてもすてきな「御菓印」です。
大垣のレトロ巡りの完全ガイドはこちら↓↓

さいごに
この記事では270年続く「つちや」をご紹介しました。 明治時代の格式ある堂々たる俵町本店店舗は歴史好き、レトロ建築好きでなくともわざわざ足を運ぶだけの価値ありです。
伝統を守り続けながらも積極的に新しいものを取り込む柔軟さを合わせもつ「つちや」さん、ますますファンになりました。
大垣は古い街並みがまだまだ残り、「水の都」と呼ばれるように街中に豊かな水が流れる散策が楽しいですよ。
※ 記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。


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