【自由学園明日館】フランク・ロイド・ライトの傑作へ。見学ガイドと大正建築の魅力を完全網羅。

東京

フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルライト館建設中に手掛けた『自由学園 明日館』、羽仁夫妻の熱い思いにライトが賛同して引き受けたそうです。

重要文化財として指定された名建築を見学してきたのでレポしますね。

「自由学園明日館」建築データ詳細

【場所詳細】自由学園明日館

所在地:
東京都豊島区西池袋2-31-3

アクセス:
JR「池袋駅」メトロポリタン口より徒歩5分

竣工:
1927年(昭和2年)

設計:
フランク・ロイド・ライト

見学料:
喫茶付見学:¥1,000| 見学のみ:¥500

備考:
重要文化財指定

【この場所の魂】
フランクロイドライトが校舎。
シンボルの中央ホールの窓から四季の移ろいを感じ、2階まで吹き抜けの開放的なホールではかつての少女たちのざわめきが聞えるよう。

自由学園明日館は、1921年(大正10年4月15日)、羽仁もと子、吉一夫妻が創立した自由学園の校舎として、アメリカが生んだ巨匠フランク・ロイド・ライトの設計により建設されました。
明日館建設にあたり羽仁夫妻にライトを推薦したのは遠藤新。帝国ホテル設計のため来日していたライトの助手を勤めていた遠藤は、友人でもある羽仁夫妻をライトに引きあわせました。
夫妻の目指す教育理念に共鳴したライトは、「簡素な外形のなかにすぐれた思いを充たしめたい」
という夫妻の希いを基調とし、自由学園を設計しました。

自由学園明日館公式サイト参照

アクセスは?

アクセスはJR「池袋駅」メトロポリタン口より徒歩5分ほど、池袋には学習院大学や立教大学もありますね。

池袋の賑やかな喧騒を想像していたのですが、細くうねる道を歩いて辿り着いた先はひっそりと静かな場所でした。

一目でフランク・ロイド・ライトとわかる幾何学模様に入る前から心躍ります。

敷地は思っていた以上に広く全体を映せず(涙)。

自由学園明日館の全体模型

明日館に展示されていたこちらの模型を見れば全体像がわかるかと思います。

帝国ホテルライト館完成より早い1921年(大正10年)4月に自由学園は西教室棟の一部が開校、すべて完成したのは1925年です。

自由学園明日館の外観

明日館シンボルと言える吹き抜けの窓、これが100年以上前に造られたのかと思うと圧巻ですね。

これを窓を見上げて少女たちはどんな思いを馳せていたのでしょうか。

自由学園明日館の並んだ窓

どの窓もライトらしい幾何学デザイン、天井まで届くガラス窓は照明がなくても学園内が明るいようにとのライトの配慮。
実際に修復にはいるまで教室にも照明は設置されていなかったそうです。

自由学園明日館のエントランス

玄関扉、幾何学模様の凝ったデザインで裏口まで見通すことができます。

天井まで届く大ホールのステンドグラスの窓

自由学園明日館の大きなステンドグラスの窓

中2階からの大きな窓から入る光は四季の移ろいで、午前午後と様々な表情を見せてくれます。

ホールに並んだピーコックチェア

ホールに並んだ帝国ホテルライト館で使われていたピーコックチェアに似た6角形の椅子、新しい物も多く当時からのものはほとんど残っていないようです。

並んだテーブルと椅子からは少女たちのおしゃべりが聞えてくるよう、大きな窓からの陽射しに包まれてどんな夢を語ったのでしょう。

2階から眺める大きな窓の向こうの庭

2階から眺めるステンドグラス窓

2階からはホールも庭も見渡せ、開放的な空間。

わたしがこの学園にいたのなら、ここから友人の姿を追い、大きな窓から気まぐれな天気を眺め、四季の移ろいを感じながら飽くことなくにここで過ごしていたと思う。

こちらのホールの窓のみステンドグラスが使われ、他の窓や扉は木枠で経費を抑えてられているんだとか。

通常は閉めていますが、今でもちゃんと窓が開閉できますよと案内スタッフが開けてくれました。

発掘されたひとつの物語

ホールの画「見よ、火の柱、雲の柱・・・」旧約聖書出エジプト記のモチーフ画

ホールの画は「見よ、火の柱、雲の柱・・・」という旧約聖書出エジプト記の一節がモチーフ、学園の美術教師を務めていた「石井鶴三氏」指導で生徒たちの手によって1931年に描かれました。

戦時下でこの絵は生徒たちの手で封じられてしまいましたがその後の修復工事で発見され修復されたそうです。

1世紀を越えて歴史を見守ってきた建物にはきっと多くの物語があり、その中一つのエピソードなんでしょう。

ホール吹抜け1階の石材が積まれた柱や幾何学模様のランプ、こちらもライト館を彷彿とさせます。

ガラス張りの広めの玄関、こちらが生徒たちの通用門と思われます。

玄関ホールのあかり取りの窓、階段へ続く廊下の扉、ひとつひとつのデザインにこだわりを感じますね。

教室、黒板さえ統一されたデザイン。
開校当時は照明道具はなく、生徒たちは南側の窓からの陽射しだけで勉強していたそうです。

自ら考え学ぶ力を学びとする

100年前、1921年(大正10年)にジャーナリストであった羽仁もと子・吉一夫妻が設立した に女子校「自由学園 明日館」。
1934年(昭和9年)には生徒数増加のため移転して卒業生の活動拠点として使用されいたそうです。

知識の詰込みではなく自ら考え学ぶ力をと昼食の調理まですべてを学びとする教育方針は当時としてはかなり革新的だったのではないでしょうか。

大正から昭和と日本が大きく変わった時代にこちらの校舎の生徒たちは女子たちはどんな思いで学び、卒業後はどんな人生を送ったのでしょうか。

保存のため大きな改修もされているようですが、こちらの扉もよい状態で保存されており丁寧に使われてきたのが伝わってきます。

さいごに

日本に現存するフライド・ロイド・ライトの3つの作品のひとつ「自由学園明日館」をご紹介しました。
100年以上前の作品とは思えないほどモダンなデザインに心奪われます。

圧巻のステンドグラス、ホールに明るく差し込む自然光、随所にライトを象徴する幾何学デザイン、息をのむ空間美。それでいてここで暮らし勉学に励む少女たちへの利便性も兼ね備えています。

明るい吹抜けや廊下を歩いていると少女たちのざわめきが聞えてくるよう。

↓『自由学園 明日館』の見学については公式サイトでご確認くださいね。
https://jiyu.jp/

画像がいっぱいになってしまったので食堂のカフェはこちらで↓

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↓『自由学園 明日館』の見学については公式サイトでご確認くださいませ↓
https://jiyu.jp/

*遠藤設計の講堂は今回見学できず
*2024年9月訪問撮影

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