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『名古屋市役所』ヴィヴァンのロケ地見学!美しいタイルを駆使1933年竣工重要文化財を見学

毎年11月3日(祝)に一般開放される「名古屋市役所本庁舎」と「愛知県庁」を見学してきました。

どちらも重要文化財に指定されており開庁時間は見学が可能ですが、文化の日に合わせ通常見学ができない「議場」「貴賓室」「市長室」「屋上」が解放され、イベントも開催されるんですよ。

今回はタイムアウトで「議場」と「屋上」は見学できませんでしたが、ヴィヴァンなどロケ地としても人気の中央廊下などご紹介しますね。

建物情報&MAP

名称名古屋市庁舎
(なごやしちょうしゃ)
竣工1933年(昭和8年)
設計平林金吾(案)、名古屋市土木部建築課
見学一般開放
その他重要文化財(2014年12月指定)
あいちたてもの博覧会

名古屋市庁舎は,名古屋城の旧三之丸に位置する。現在の建物は昭和8年に新築されたものである。建設にあたって設計競技が実施され,金賞となった平林金吾の案をもとに,名古屋市土木部建築課が実施設計を行った。
鉄骨鉄筋コンクリート造,地上五階地下一階建で,正面中央には高塔を聳えさせる。外観はタイルやテラコッタで飾り,車寄やパラペット頂部,塔屋は瓦屋根風の意匠とする。各階の正面に配置された正庁や貴賓室,議場は伝統的な意匠を巧みに織り交ぜた格調高い意匠になる。
名古屋市庁舎は,当時の市庁舎として突出した規模を誇る。特産のタイルを駆使した壁面で独創的な意匠を創り出し,西洋的な建築様式に日本的な要素を取り入れて内外に優れた造形美を示している。昭和初期の記念的庁舎建築として,高い価値がある。

文化庁・文化遺産オンライン参照

アクセスは?

アクセスは地下鉄名城線「名古屋嬢駅」をあがってすぐです。

時計台と2重になった屋根。

竣工1933年(昭和8年)、設計は一般公募で選ばれた「平林金吾氏」です。

エントランスです。

入口横の「案内所」も昭和っぽい雰囲気、窓口に「名古屋市役所本庁舎みどころマップ」が置かれているからもらうと入る前によいですよ。

6月に伺うと入り口に「食中毒警報発令中」の札、かなり年季はいっててロゴが昭和ですね(笑)。

中央広場

エントランスから入るとまずはアーチ、その向こうに中央広場の階段があります。

奥に続く階段と左右に続く階段と3つに分かれます。 左右だけの中央階段に比べると奥行きが感じられますね。

玄関ホールの柱や階段の手すりは国会議事堂の余材を使用、山口県産の良質の大理石で名古屋市役所と国会議事堂のみで使われているそうです。

中央階段の手すりの照明器具は陶芸家で釉薬研究の第一人者と言われて「小森忍氏」の手によるもので、廊下の各所や貴賓室の装飾タイルも小森氏の作品です。

階段横は奥に続く廊下。

アーチが並んでだまし絵のようですね。

上から見るとだまし絵のようになっています。

中央広場の階段下は休憩室になっていました。

北側廊下

1~5階の北側廊下は100mと長い廊下になっており、映画やドラマの撮影で人気のスポットになっています。

画像や動画で見ると魅力的ですが昭和8年に建てられた庁舎だけに、じっくり観察と窓やタイルがひび割れしていたりと歴史を感じます。

中央廊下

2階の中央廊下、こちらも映画のロケで人気のロケーション。

ヴィヴァンでFBI廊下として撮影に使われました。

茶色と黒のタイルが渋い! 窓ガラスは昭和初期に製作されたガラスが多く残っています。窓越しの景色がゆがんでいたら昭和レトロガラスですよ。

こちらのタイルも中央階段の陶器の照明器具と同じく小森氏の作品。

黒と茶に見えるこちらのタイル、記録によると「濃い青(濃紺)」と「金色」で、黒さを際立たせるためにコバルトを入れているんですって。

さらに正面壁のタイルが圧巻なのです。

「青」「赤」「黄」「茶」「紫」などのさまざまの色が混じりあった「窯変タイル(ようへん)」を用いて華やかに仕上がっています。

実際に間近で見ると本当にすてき、市役所に行ったらぜひ見に行ってくださいね。

ヴィヴァンのロケ地はココだ!

ヴィヴァンのロケ地となったことでも話題になった名古屋市役所。

ロケに使われたのは中央廊下を中央広場階段へと向かうこちらのアングル。

階段上の鷲?が描かれたプレートの上に「FBI」のロゴを重ねて撮影されました。

議場

全国的にもめずらしい円形の議場、地元ニュースでもたびたび映りますね。

この日は最後に伺ったのでタイムアウトになってしまったので今年の開放日に見学してきます。

貴賓室

海外からの賓客などをお迎えする部屋、創建当時の内装・調度品がたくさん残っている貴重な部屋です。

華美な装飾はありませんが上品で落ち着いた雰囲気で名古屋らしいかな、と。

大理石の照明。

和を意識した扉。

マントルピース。

貴賓室用のトイレは海外からのお客を意識し、昭和初期では珍しかった洋式にしたそうです。

当時の写真(名古屋市役所公式サイトに掲載)をみると、便器も洗面台も当時のままみたい。やはりINAXかな?

タイルも小森氏の作品、絶妙な色合いが美しいです。

明治後期から・大正、昭和初期まで陶磁器の精算は全国で1,2位を争い、輸出向け陶磁器に関しては圧倒的なシェアを持っていた名古屋として誇らしくなりますね。

市長室

市長室にも創建当時からもものが多く残っているようです。

市長室も贅沢すぎず、威厳もあって市民として好感もてます。

その他

エレベーター。

特定の人しか出入りしない官公庁とか学校施設は竣工当時の姿を残すものが多くて楽しいですね。

奥の階段。

配管が並ぶ天井。

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さいごに

豪華に改修された京都市役所も見学してきましたが、雅さはありませんが名古屋らしくていいですよね。

中央廊下の外側に現在は閉鎖されているテラスがあり、もしかして創建当時は名古屋の発展を象徴する開放的な場所だったのかもしれませんね。

*2023年11月撮影
*イベントにつきボカシは最低限にさせていただいています。

※ 記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。

施設情報

<施設情報>
名古屋市役所本庁舎

住所:愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号
アクセス:地下鉄名城線「名古屋城駅」徒歩1分

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