レトロ建築が多く残る淀屋橋・北浜エリア、浪花教会、生駒ビルディング、芝川ビル、大阪府立中之島図書館、大阪市公会堂など見応え十分のエリアです。
今回はイケフェス2023で周辺のレトロ建築巡り、まずは銀行として100年以上前に建てられ登録有形文化財にも指定されている「新井ビル」をレポしますね。
建物概要&MAP
名称 | 新井ビル (あらいびる) |
竣工 | 1922年(大正11年) |
設計 | 設計河合浩蔵、施工清水組 |
見学 | 1階店舗(五感)、他見学不可 |
その他 | 登録有形文化財(1997年7月) 生きた建築ミュージアム大阪 |
鉄筋コンクリート4階建、1階正面の玄関部分は4本のドリス式オーダーを並べた重厚な外観になる。もと銀行店舗として建設されたもので、内部は中央が吹き抜けとなり2階周囲に個室を稗史階以上は事務室とする構成になる。設計河合浩蔵、施工清水組。
文化庁・文化遺産オンライン参照
アクセスは?
新井ビルの場所は京阪本線、大阪メトロ 堺筋線「北浜駅」から徒歩2分ほどの場所にあります。
1階2階には人気パティスリー『五感』がテナントとして入っており、平日でも客足が絶えない感じでした。
100年を迎えた近代建築
新井ビルは1922年(大正11年)に報徳銀行大阪支店として竣工し、1934年に新井証券会社が取得。去年100周年を迎えました。
1997年には登録文化財として登録、さらに2013年に大阪市「生きた建築ミュージアム大阪セレクション」に選定さました。
建替えを検討したこともありましたが近代建築として残されることに、人気パティスリー『五感(GOKAN)』などのテナントで現在も大阪市民やレトロ建築好きに愛されています。
芝川ビルと同じように所有者が100年近く同じで、建物への愛着が違うからでしょうか。
見た印象だけですが、どちらも創業当時の面影を残しつつ手入れされているようです。
2階からのタイルのカラーが渋い、窓は開き窓のようですよ。
『五感(GOKAN)』の入口です。
「新井ビル」のロゴがなんとも味わい深い。
建物は左右対称になっており向かって左は店舗「五感」の入口、反対側が上階事務所に続く出入口。
普段は「関係者以外立ち入り禁止」になっていますがイケフェス開催時は見学が可能になります。
吹き抜けの階段中央には戦中までエレベーターが設置されていましたが、戦時の金属排出で撤去されました。
スライド窓の金具。
1、2階は吹き抜けの店舗、3、4階の事務所は普段は関係者以外は立ち入り禁止エリアになっているのでイケフェスは見学可能な貴重なイベント。
「第8号室」の札も銀行時代から使われていたものでしょうか。
事務所もおしゃれでした。
屋上には使われていない機械室
撤去されたエレベーターの機械室だけが現在も残っています。
反対側の階段、手すりのデザインが異なります。
1、2階吹き抜け
店舗2階、吹き抜けの中央をぐるりと囲うように部屋が配置されています。 銀行時代は応接室だったのでしょうね。
1階を見下ろしたところ。
新井証券時代を伝える写真が展示されていました。
さいごに
高い建物に囲まれながら威厳ある佇まいの新井ビル、建具なども多くが残されており風格がありますね。
前回は入口から覗いただけですが、普段は入れない3、4階も見学できてラッキーでした。
*2023年10月撮影
※ 記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。
施設情報
<施設情報>
新井ビル(あらいびる)旧報徳銀行大阪支店
住所:大阪府大阪市中央区今橋2-1-1
アクセス:京阪本線・大阪メトロ 堺筋線「北浜駅」徒歩2分