京都モダン建築祭2023でレトロ建築を見学してきました。
最後に寄ったのが「元成徳中学校」、1931年(昭和6年)に小学校として地域の人たちでお金を出し合って建てたもだそうです。
大理石など良質な健在で建てられた小学校、昭和初期に学校教育にどれだけ力を注いでいたかわかる建物でした。
建物情報&MAP
名称 | 元成徳中学校 (もと せいとくちゅうがっこう) |
竣工 | 1931年(昭和6年) |
設計 | 京都市営繕課 |
見学 | イベント等で公開 |
その他 | 2007年に廃校 京都モダン建築祭 |
アクセスは?
アクセスは地下鉄烏丸線「四条駅」徒歩6分。
1869年(明治2年)創立「下京第九番組小学校」、1947年(昭和22年)に中学校を並置、その後小学校は廃校、2007年(平成19年)学校の廃統合により成徳中学校は閉校。
現在は事務所、文化施設として活用されています。
1920年代~30年代にかけて小学校が多くつくられた数少ない現存する建物の一つ。
京都では地域の人たちがお金を出し合って作っており、京都で商業の中心部だけに格調の高い豪華な造りになっていて豊かな地域性を示しています。
東西玄関外側は宇都宮市の大谷町を産地とする大谷石が使われており豪華な印象。
高辻通り西側出入口には「鉄扉」は校舎新築自以来の門で南側グランドに面した校舎側にも同じ扉を設置。
扉窓にはアート模様があしらわれ、色合いデザインともに元正徳中学校ののアイコン的存在となっています。
1918年にボール開発、1919年に初の大会、翌年全国大会開催。
東玄関外東側には「軟式野球発祥の地」を示す石碑が設置されています。
玄関から入ると広いエントランス。
突き当りが旧受付。
エントランスには大理石やタイルが使われ豪華、受付横のシンプルな時計が学校っぽさを醸し出していますね。
あちらこちらに細かな意匠。
手洗い場は蛇口が撤去されて使われていないようです。
廊下の柱に天井の装飾。
窓も大きなアーチ窓になっています。
階段壁に並ぶ窓。
窓の向こうには壁を伝う蔦は、京都私立学校幼稚園名木百選になっているそうですよ。
窓や扉の建具もほとんど創建当時のもののようです。
こちらの洗面は新しいもののようです。
わたしが通っていた頃のおトイレと変わず。 現在は小中学校も様式になっているみたいですが和式のままなのかな。
格式高い校舎ですが冬は寒そうだし不便なことも多そう、2007年まで現役だったそうですが当時の中学生は自分の通う校舎をどう思っていたのか聞いてみたい。
さいごに
小学校校舎とは思えない豪華な意匠と格式の高さに京都の歴史と奥深さを感じました。
春先には桜の名所としても人気のようですよ。
*2023年11月撮影
*イベント時の撮影につき人物ボカシは最低限にさせていただいています。
※ 記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。
施設情報
<施設情報>
元成徳中学校
住所:京都市下京区烏丸高辻西入る繁昌町290
アクセス:地下鉄烏丸線「四条駅」徒歩6分