京都モダン建築祭2023でレトロ建築を巡ってきました。
この日は「京都府庁旧本館(きょうとふちょうきゅうほんかん)」を見学、こちらは常時一般開放されているようです。
明治37年竣工、官庁だけに議場以外は大きな改修はしていないようで広い本館全体がノスタルジックな空間になっています。
桜の名所だそうで、次は桜の季節に伺いたいですね。
建物情報&MAP
名称 | 京都府庁旧本館 きょうとふちょうきゅうほんかん |
竣工 | 1904年(明治37年) |
設計 | 松室重光、久留正道、一井九平 |
見学 | 一般開放 |
その他 | 重要文化財(2004年12月指定) 京都モダン建築祭 |
京都府庁旧本館は,京都御所の西方に位置し,明治37年12月20日に竣工した。設計は,文部技師久留正道の指導の下,京都府技師松室重光が担当した。
文化庁・文化遺産オンライン参照
煉瓦造2階建,一部地下室付で,小屋組は木造トラス,屋根は天然スレート葺とする。平面は中庭をもつロ字形で,正面に車寄,背面に「議事堂」を突出する。石造風につくる優れた外観をもち,内部も正庁,大階段,議事堂など充実した室内意匠をもつ。
京都府庁旧本館は,明治中期における日本人建築家による本格的西洋建築であり,西洋建築様式習得のひとつの到達点を示す作品として重要である。
また,議事堂を一体化した府県庁舎建築の典型であり,明治以降の府県庁舎建築の定型として,以降の模範となったことでも歴史的意義が認められる。
アクセスは?
地下鉄烏丸線「丸太町駅」徒歩11分ほど、平安女学院大学 聖アグネス教会、明治館、有栖館から近いです。
「京都府庁 旧本館」は火~金曜と隔週土曜日の開館中は見学が可能なので、桜の名所なので春に来るのがいいかもです。
竣工1904年(明治37年)の旧本館は創建当時の姿をとどめる日本最古の現役庁舎です。
正門のエントランス。
階段手摺は木製。
知事室や議場を備えたエリアはお客を迎えるために絨毯が敷かれているようです。
本館だけでもかなり広い、愛知県の県庁よりめっちゃ広い!
あれれ?愛知県の方が京都府よりも人口多いはずだけど。
これが財力の差ってやつなのかしらん。
旧知事室
旧知事室、備品や調度品などがそのまま置かれていました。
なんてことないようなテーブルや椅子、灰皿ですが、、、。
菊の紋が入っていたりします。
丸っこい黒電話がかわいい。
家具など古いものをそのまま使っているのかな。
窓も木枠のまま!
マントルピース。
格式のある扉。
正庁
本庁は旧本館のシンボルとなる部屋で、格式の高い折上小組天井で仕上げられた広がりのある部屋は赤井絨毯が引かれています。
人類初の有人宇宙旅行を成功させたガガーリンは昭和37年の来日時に府庁を訪れ、こちらのバルコニーから府民の歓迎に応えたそうですよ。
旧議場
旧議長は1905年(明治38年)から1969年(昭和44年)まで府議会の議場として使用され、その後は平成25年まで府政情報センターとして活用されました。
旧本館竣工110周年(平成27年)を迎えるにあたり整備を行い、平成28年に明治期当初の姿に修復されたそうです。
南側を正面に議長席、理事者席、対面して60の議員席が半円に並びます。
内部は吹き抜け空間で2階は傍聴席。
アーチ型の曲線蛇腹型の装飾をしたしっくい壁など平面に変化をもたせた特徴あるデザイン。
天井も凝ったデザイン。
昭和を感じる備品など
あちらこちらに昭和を感じられる備品。
水道管のハンドル。
立体的なトイレの案内
若い方は何かわからないでしょうね。
消化ホースです、何十年ぶりに見ました(笑)。
カフェ「salon de 1904」
1階にはカフェスペースがオープン、京都の老舗珈琲店「前田珈琲」の姉妹店みたいですね。
さいごに
明治時代の面影がそのまま残るノスタルジックな空間、一般開放されているのでぜひ訪れてみてくださいね。
すぐ近くの平安女学院は建物内は見学不可ですが外観だけでも見ごたえありますよ。
*2023年11月撮影
*イベント時の撮影につき人物ボカシは最低限にさせていただいています。
※ 記事の情報は公開日月時点のものです。
最新状況については公式サイト、お電話にてご確認くださいませ。
施設情報
<施設情報>
京都府庁旧本館
住所:京都府京都市上京区 薮ノ内町
アクセス:地下鉄烏丸線「丸太町駅」徒歩11分